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January 2011

January 27, 2011

カラス笛を吹いた日

Lois
「ザ・ギバー」のロイス・ローリーの絵本「カラス笛を吹いた日」。これも父親が主役をはる。戦地から帰ったばかりの 父親、久しぶりに出会った娘との間にある距離。戦争で何かを背負って帰ってきたであろう父親と、娘は狩りに出かける。娘は、父に銃で獲物を獲ってもらいたくはない……。緊迫感のあとの静かに溶けあう二人の心。凍てつく季節を舞台にしたハートウォーミングストーリー。父子もの大傑作。絵も素晴らしい。

January 16, 2011

霧を行く

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映画「僕と妻の1778の物語」を観てきた。略称「ぼくつま」というのだそうだ。闘病ものだが、浮世離れした作家とすごく美しい妻の人物造形で、全体にウェットにならず、さらに、一日一話の不思議な味わいのショートショートが挿入されて、笑いあり涙ありの映画になっていた。「霧を行く」は、眉村卓の初句集。句歴は高校の俳句部からとある。
句集あとがきに「妻のための一日一話には、こっちの気持ちは表に出さなかったし、出すべきではなかった。しかし、押し殺されているおのれの気持ちが出口を求め始めたのであろう。私は逆らわず句作し、同時に句作にのめり込まないようにも努めた。書かねばならないのは短話である」と書いてある。

  湯ざめつつ異形の美女の宇宙劇

 これはSF作家らしい句。以下、奥さまの発病後の句。

 妻元気並木の辛夷咲き始め
 癒えよ妻初燕見てはしやぎをり
 妻逝きし病院を訪ふ秋の雲
 亡妻佇つ桜もつとも濃きところ
 際限もなく銀杏散る明る過ぎる
 冬木道わが足音と悟りけり
 この暮春生きて飛鳥路にゐる不思議

January 15, 2011

わたしの世界一ひどいパパ

Papa
わたしの世界一ひどいパパ」三作の短編のどれもがシュールな面白さ。癖になる味わい。子ども向けの顔をして出されているけれど大人にもぜひ。
一作目「弟からの手紙」家出をしたらしい兄に向けての手紙形式で、最悪の夏休みを送っている様子を報告。なんで両親が機嫌が悪くてサイテーなのかがだんだんわかってくる。兄とその友達のこともわかって、最後の手紙で最高の気分になる。
二作目「わたしの世界一ひどいパパ」娘による語り口がドライでクール。放火に博打に、薬物売買をして牢屋に入れられた父親。主人公が牢屋まで面会に行くと、なんと、娘を人質に車を盗んで逃走し、最後には、父親は娘を置き去りにして恋人と逃走。父が娘に残したものは……。ほんとにサイテーな父親と、それを見る娘の目には、父親の半端なくダメな部分に諦めと憧れがある。読者もいっしょになって、娘同様に、ジェトコースターみたいに父親にまきこまれていく。そして、ラストの感情の爆発ぶりにがつんとやられた~。とにかくすごい。
三作目「ぼくと先生と先生の息子」初恋ものっていうのかな、これもせつなくてクール。

January 13, 2011

永田耕衣書画展

ギャラリー島田で「永田耕衣書画展」を見てきた。目の覚めるような俳句に驚いてアマゾンで句集を注文。

   夢の世に葱を作りて寂しさよ
   落蝉や誰かが先に落ちている
   少年や六十年後の春の如し 
   白桃を今虚無が泣き滴れり

会期中、また行ってこよう。

January 12, 2011

ねえとうさん

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父親が主役をはる児童文学は少ないが、佐野洋子「ねえとうさん」は父が主役でとびきりの傑作!
ねえとうさん」のおとうさんくまの、「おれはただ、くまらしいだけさ。くまだからね」 というセリフにしびれる。
「おれはただ、おれらしいだけさ。おれはおれだからね」こんなセリフが言いたいね。

January 11, 2011

ハクガン異聞

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ミセス最新号に梨木香歩「ハクガン異聞」があった。ハクガン=スノーグース! 
スノーグース、ギャリコで一番好きなお話で、もうスノーグースと聞くだけで切なくなる! ハクガン異聞は間違いなくギャリコに捧げる作品だった。
「ミセス」のような分厚い雑誌はめったに読まないけれど、佐野洋子の特集があったので購入。佐野洋子の「死ぬ気まんまん」とは「生きる気まんまん」という百瀬恒彦の言葉にずきんとする。書籍リストを参考に絵本はもう読んでいるから、エッセイもぼちぼちあさりたい。

January 04, 2011

とみこうみ

Seiko
田辺聖子短編集「うたかた」を読んだ。
ちんぴらの卓ちゃんがノリコに恋をしたけれど、ノリコはもう尼崎にあらわれなくなった。卓ちゃんはノリコを探し歩き、駅前で待ち続け、仕事も手につかない。来なくなったほうのノリコの苦しい傷も透けて見えてきて、ほんませつない。なんだか大阪弁がうつってまう。
この短編集の中になんども「とみこうみする」という言葉がでてきて、はじめて見ることばなので、ネットでみたら、「左見右見、あっちを見たりこっちを見たりすること」とあった。いいことば!

January 02, 2011

うちゅうの目

Mado
新年あけましておめでとうございます。

新年にこころあらたにして読むなら101歳まどみちお。
うちゅうの目」には、奈良美智の写真などもついている。まどさんの詩は、いつもとびきり新鮮。ふるいはあたらしい!
「れんしゅう」「りんご」「深い夜」など、心がどんどん凪いできます。 

本年もよろしくお願いいたします。

January 01, 2011

神戸新春

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