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March 2005

March 30, 2005

夢十夜

yume 水曜日は読み語りの日。「はらぺこあおむし」を読み終わってから、ちょうちょうみたいに本をぱたぱた動かせ子どもたちに大喜びしてもらって終了。これはさくらさんのまねっこ。午後は、大津の塚原興世・戸田勝久2人展「ハレノ日ノウツワ展」へ。神戸よりだいぶ風がつめたかった。琵琶湖はまるで海のように大きくて凪いで春の光をきらきら反射させていた…。会場の「更」にはたくさんのお客さまと陶芸家の塚原興世氏がいた。
 往復の電車の中で読んだのは、夏目漱石「夢十夜他二篇」(岩波文庫)。展示会という別世界に行く準備体操のつもりでだったが、漱石の濃密な、といって重くはない世界に、どっぷりはまりこめて幸福。


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March 29, 2005

あきらめないでまた明日も

iwata 10日前、吹田での関西児童文芸のつどい 『川村たかしとその潮流展』に行ってきた。川村たかしの大作「新十津川物語」のドラマのパネルや膨大な著作物、関西在住の作家のパネルなどが展示されていた。実際のところ、日本の児童文学出版界はとっても地味~な印象だが、地に足の付いた作家たちの活動が展示されていた。サイン本などの販売もある中、わたしは風野潮直筆ビートキッズのカラーイラストを購入! やったね! 
 この日は、岩田美津子さんの講演会があり、お名前だけは知っていたけれど、始めてお話を聞いた。みるからに明るい元気なおばちゃん。そのうえ、凛とした立ち姿からは懐の大きさが伝わってくる。とうぜん只者ではない! 全盲の彼女が子どもに絵本を読み聞かせるためにはじめた点字つき絵本のこと、点字絵本の広がりや本の出版のことなどを話された。おそらく大変なご苦労があったと思うのに、「わたしはあきらめられない性格みたい」とさらりと笑顔で話す。そこで、彼女の半生を描いた、越水利江子著「あきらめないでまた明日も」(岩崎書店)を買ってきた。点字のサインと、越水さんの筆によるサインをもらってきた。感想は書かない。とにかく、本に涙をぼとぼと落としながら読んだので、本がよれよれになってしまった。あ、鼻水もあったかも…。読後は、あきらめないでまた明日もと、つぶやいてしまったよ。

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March 28, 2005

アルプスのきょうだい

arupusu 雨の1日。菜種梅雨のよう。大阪の1ビル前の桜が満開だった。びっくり~。
テアトル梅田で「 ビートキッズ」の前売券を購入。その後、鳥越塾へ。テキストは、ゼリーナ・ヘンツ文アロワ・カリジェ絵「アルプスのきょうだい」(岩波の子どもの本)。
 ああ、しみじみいいお話。スイスが舞台。あのハイジと同じ! この本は54年に出たもので22版まで出ているけど今は品切れ中。でも、中に入っている2作は、大塚勇三訳で大型絵本になっている。「ウルスリのすず」「フルリーナと山の鳥 」。好みかもしれないけれど、わたしには光吉訳が自然で読みやすい。カリジェの絵がうっとりするほどきれい。お話もしみじみといい。原文は物語詩。「ウルスリのすず」は、まつりに大きな鈴を持とうとして冒険する男の子、「フルリーナと山の鳥」 は、タカから救った小鳥と女の子のお話。厳しくも美しい自然の中の子どもたちに心打たれる。スイスに憧れてしまう。う~ん、ハイジ、ハイジの完訳をよみたくなった。

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March 24, 2005

色の歴史手帖

 あまりにすざましい花粉攻撃に、昨年までの薬も効果なく、しょぼしょぼでハレまくった目に鼻水だらだら、肌ぼろぼろ、頭ボーっとして、そのうえ鼻詰まりの日々。花粉情報局を愛読中。
 きのうは、雨の大阪を歩いてロイスカフェ茶屋町でランチ。ご一緒したたかいさんが、染色の話から、たまねぎの皮で染色→「リサイクル&町おこし」→プロデュ―スは誰が? と、本来の話(仕事だった)からずれて盛り上がりまくり。
 というわけで、家に帰って染色の本を見た。
 吉岡幸雄「色の歴史手帖―日本の伝統色十二カ月」(PHP研究所)
 京都の染屋当主の書いた本。色を語りながら、古都の行事と歴史を語る。ほんとに色は文化! でも、色の名前が読めない…。区別できない。そういえば、ずっとむかし藍染をしたことがあった。ぱっと色が変わる瞬間はどきどきする。たまねぎ染色もいいかも。

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March 15, 2005

ハレノ日ノウツワ展

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 陶人塚原興世と画人戸田勝久の二人展がある。

「ハレノ日ノウツワ展」


とき  3月13日(日)~4月3日(日) 
    11:00~18:00
ところ 「更」滋賀県大津市本宮2-32-3

 これはぜひぜひ行かなくては。春の琵琶湖もみたいし古都も歩きたいし…。さてさて、いつ行こうか。スケジュール帳を見て考える。今週は無理だけど、週末は…。こんな予定をたてるのは楽しみ。

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March 10, 2005

子どもの本の現在

 急に暖かくなった。花粉の飛び具合もすざましい~。
 今年になってからゲド戦記を読み、清水真砂子の講演を聞いて、そして「子どもの本の現在」(岩波書店同時代ライブラリー)を読んた。オリジナルは20年も前のものだが、今でも新鮮!
 以前も読んだはずなのに、すっかり忘れていたので新たな気持ちで読めた。よくもよくも忘れていたな~というほどの気迫あふれる内容。清水さんは、自分の心に正直に照らし合わせて、すでに実績と人気ある大作家に、大胆な新しい批評を加えていく。「灰谷が弱者とみなした人に良心的に寄り添う」という部分。良心ではなく、「良心的」の本質を見据える。これは、そのまま、私自身も偽善ぶっているのではないか、と、責められているようだった。
 私が書き散らしてきた子ども向け作品のカスの山は、そのまま、自分の子ども観が色濃く出ているものだ、と、気がついてぞっとした。(あまり人目にはふれていないが、同人誌に掲載してある)なんとなく書き続けていたけれど、「子どもだまし」で「二番煎じ」で「人生なめている」ってことを自覚することからやってみるか。
 ライブラリー版のあとがきに「帰還」を読んだとき、「乙骨の存在を知らなかったはずのル・グウィンなのに、まるで乙骨の思想をひきついで醗酵させたかのよう…」と書いてあったのもまた印象深かった。

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March 05, 2005

児童文学遺言状

 鳥越信教授の聖和大学での最終講義。題して「児童文学遺言状」。なんとも刺激的な題だったが、聞いて納得。今までの仕事の上で、多くの間違いを犯してきたことをここに披露し、子どもの本の世界の皆さんに教訓として、今後に生かして欲しいとのことだった。
 書籍や論文をプロジェクターに映し出し、淡々と、研究書で論文で発表してしまったあと、ここが間違っていた、ここで勘違いをしてしまった…と、話していく。ジョークを交えて話し、笑いがおきるのだが、とてつもない講義を受けているな~と、身震いするかんじだった。
 特に、「校定新美南吉全集」の編集の関してはすごかった。手書きミス、GHQの検閲での削除、出版社の書き換え、師匠の手入れや、推敲を重ねた手書き原稿からの復刻…。おびただしい作業をこなしながらも、南吉に深く接しているとその素晴らしい才能に嫉妬さえ覚えたという。その中で、手書き原稿の横書きの文の読み取りミスに対しての、先生自身の忸怩たる思いがすごく伝わってきた。この講義はおそらく冊子または書籍として発表されると思うのでお楽しみに!
 講義の後は、大阪ヒルトンホテルに移って祝賀会。現役の教え子たちは若い女性なので、とっても明るく華やか~な中で、先生はニコニコ。替え歌メドレーまで歌ってくれた。大勢のお客様がいて、そばに行ってお話しはできなかったけれど、次回の鳥越塾では、お祝いの言葉を伝えたい。

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March 03, 2005

ひなまつりのおきゃくさま

 きのうは、おひなさまの折り紙と絵本を持って、絵本の読み語りへ。紙芝居「ぼたもちばあさん」 国松俊英・川端誠画 (童心社)、紙芝居「ふくろうのそめものやさん」水谷章三・下田昌克画(童心社)、たかどのほうこ「まあちゃんのながいかみ」(福音館書店)、中川李枝子「ぐりとぐらのおおそうじ」(福音館書店)、わたりむつこ作ましませつこ絵「はるよこい」(こどものとも372号福音館書店)、高木あきこ作つちだよしはる絵「ひなまつりのおきゃくさま」(ひさかたチャイルド)を読んできた。
 「ぼたもちばあさん」は、ばあさんがぼたもちに、「およめさんが食べようとしたら、カエルになれ」とまじないをかけて出かける。それを見ていたおよめさんは…。後半、お重箱からかえるがぴょーんと飛び出すと、みんな大笑い。関西弁のお話なので、わたしはいつも読まない。「はるよこい」田舎のおばあさんの家にきたももこちゃんは、庭の蔵を見せてもらう。蔵のなかの暗い静かな雰囲気は緊張感がある。雛人形と桃の花のすてきなお話。参加している女の子やお母さんたちでしばらく「我が家のお雛様」についておしゃべり。
 「ひなまつりのおきゃくさま」は、山奥の村(群馬県上野村乙父)の独特のひなまつり「おひながゆ」を詩情豊かに描く。川原の枯れた草むらから黒猫が現れる。お話会全体が静かでゆったりとした雰囲気になった。石のおしろといい、中で子どもたちが食べたり飲んだりする様子が横手のかまくらに似ている。
 きょうは、楽しいひなまつり~。になるかも。

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