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February 2005

February 27, 2005

日本人のこころⅡ

 きのうは、朝9時から夜7時まで昔話の講演会にスタッフとして参加してから、絶対温館へ。カウンターが満席。前のマスターの頃からあるサロン的雰囲気が居心地いいのかも。
 図書館から鶴見俊輔編「日本人のこころⅡ~ 新しく芽生えるものを期待して~」(岩波書店)を借りてきた。先日の清水真砂子講演会で話題になった。清水真砂子だけ読むつもりが、とても示唆的でおもしろい対話集なので、結局全部読んだ。登場するのは、瀬戸内寂聴、大岡信、清水真砂子、西成彦。大岡「日々を詠み、日々を生きる」は、川柳をしているせいもあって短詩と日本文化の部分で、心の響く部分があって、たくさんメモした。残念なのは、川柳が出てこないところ。清水「問いを受けついで」は主にグウィンと乙骨淑子についてで、先日の講演会で話されたことも多く含まれていて、反芻できた。陰のある思索がキーワード!
 鶴見の後書きから引用「こどもとともに考える姿勢をもつ親は子育ての時間に自分もまた多くをまなぶことができる。こどもにむけて書かれた本を読む力をもちおとなは、日本の中にいて世界をつくりかえる余力をのこしている。」
 さて、今度は「子どもの本の現在」を再読しようっと。

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February 21, 2005

ゲド戦記外伝

 グウィン「ゲド戦記外伝」。
 アースシーのいろいろな年代を描く外伝。「カワウソ」「ダークローズとダイヤモンド」「地の骨」「湿原で」「トンボ」。1巻から5巻まで読んだ後で、またアースシーが楽しめる喜び。「アースシー解説」も、うれしいおまけ。
 トンボは、ハヤカワ文庫の「ドラゴンフライ」(伝説は永遠に)として読んでいたのだが、まあ、翻訳が違うとこんなに違うのかと…驚いた。あ、内容ではなく、語り方。清水訳に何年も慣れ親しんでいいるから、する~っと、流れるように読めた。溌剌としたアイリアンはほんとにかっこいい!
 19日に清水真砂子の講演会「アースシーを旅して」へ。意味やテーマを追うのは無意味、文学は自分の読み方でじっくり味わうものだから翻訳をしたわたしがこんなところで話すことはあまりよくないと。でも、ゲドへのグウィンへの愛情あるれる話に、大感激。
 翻訳は芝居の演出に似ている、どんな言葉を使わせるか考えるとか、自分の翻訳は黒子に徹したいなど、翻訳家としての思いもあった。
 1~3巻の人気ぶりと、4巻以降を読まない、読みたがらない人が多い点については、時間があきすぎたせいともいえるし、ゲドがもう魔法を使えなくなったことで、読む気がおきないのかもしれない、と。「帰還」のゲドは定年退職した男だというところでは笑いがおきたが、まさに! 
 とっても驚いたのが、「グウィンと乙骨淑子は似ている」という指摘。乙骨の『十三歳の夏』は大好きだけれど、確認したいな~と、もう一度読み返そうと決心。
 充実した時間を過ごしたのだが、会場である教会に、なにしろ、近辺に3つも教会があるために、3つの教会を全て巡り歩き、ギリギリ直前に会場に入った。道に迷った友人は遅刻! お互い元町近辺は詳しいのに~。中途半端に知ってるから間違った方向にのこのこ行ってしまったのだと二人で反省。その後は「絶対温館」へ。

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February 16, 2005

雁の童子

dousi
 神戸宮沢賢治の会のメンバーの前では、賢治の絵本はあまり好きじゃないと言っている。挿絵のない状態で読んで私の中に透明感あふれる青いイメージが浮かんでいるからなのだが、が、司修の絵の「雁の童子」(偕成社)。これは、大好き。めくるめく青い哀しい世界!(「雪渡り」の絵本もきれい!)
 「ぼうさまになったからす」(松谷みよ子/偕成社)でも司修は、鳥が人の姿に変身する物語を絵にしているのだが、「祈り」や「思い」を形にするのは、無理なんじゃないかと思うのだが、司修と賢治の思いを絵にしたらこうなったといかいいようがない。司修は「祈り」を絵にする人だと、やはり思う。「アスカ」(ポプラ社)もまた。
 雁の童子は、生きることの痛みをいつも感じている子どもで、仏教的世界ともいえるが、現代は生きることに痛みを感じている子ども=大人が多いから。
 
 

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February 14, 2005

つくも神

tukumo 伊藤遊「つくも神 」(ポプラ社)
 岡本順の表紙絵につられて「かわいい~」と手にとった! 付喪神とは100年経った古道具に魂が宿るというもので、昔ばなしのイメージでは祟るんだけれど、これは、「なつかしい人に会うため、大切な人を守るため」で、怖くはなくい楽しいお話。主人公ほのかはちょっと友だち関係で困った~と思ってる女の子で、中学生の兄雄一はタバコを吸ったり遊び歩いていたり。そんな二人の幼稚園時代とほのかの住むマンションの放火騒ぎと、傘を持ったかえるネツケくんなどがからんで、大団円に向かう。マンションの住人で悪役の井上さんが一番リアルで妖怪ぽかった!
 

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February 09, 2005

アースシーの風

 「アースシーの風」(ゲド戦記Ⅴ)は刺激に満ちた物語。毎晩夢の中で死者の国へ呼び寄せられ、苦しむまじない師ハンノキが、運命に引きずられながらゲドにあいハブナーへ。ハンノキの水差しを直していく美しい技、そしてその技を捨てて悪夢と別れるシーンの凄み。王レバンネンの妃となるべく送りつけられた赤いベールをかぶった美しい王女セセラク。人間を脅かすように出没する竜。竜と人間の謎を解くカギとなる、カレシンの娘テハヌーとアイリアン。そのうえ、動く物語の中で育っていく愛からも目が離せない。
 次世代が中心であまり表面には出てこないゲドが、変わり行く世界の謎を見つめ自分の栄光の過去を、真摯に問い直している深さと、竜になったテハヌーの飛翔の美しさに、もう、ため息。それにしても謎に満ちている。
 読み語りボランティアでは、「さんまいのおふだ」(松谷みよ子)「かまくらかまくらゆきのいえ」(あまんきみこ)「ふうちゃんのそり」(神沢利子)「リリとほしのこ」(オリジナル)「ペレのあたらしいふく」(エルサ・ベスコフ )を読んだ。

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February 08, 2005

二回目のキス

 先週は、3日連続夜の宴会が続き、さすがにだんだん酒量が落ち、日ごと家族の目も冷たくなてきた。疲れ気味のときの移動中には、さらりとした心うきたつ本を2冊。
 ウルフ・スタルク「二回目のキス」(小峰書店)とても短いお話が3本。全てが逆になる世界の夢の中で、大好きな女の子に「大嫌い」なんんて言ってキスしたり、茶色のクレヨンがなくて青い雌牛を描いたらむちゃくちゃ褒められ、それからわざとへんてこりんな絵を描いたり、とってもかわいくてナイーブでクール。やっぱりスタルクはいい。
 別冊宝島『森絵都の本』。金原端人の評論には森絵都への愛が溢れ、マンガ化された『宇宙のみなしご』はずいぶんちがう形になっていたが、とってもよくて感激。

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February 05, 2005

お江戸日本橋

sora
 戸田勝久展が近づいてきた。大好きでずっと20年近くおっかけをしている画家。彼はとても目がいいのだが、同じ物を見てもわたしとは違うように見ているようで、不安になる。彼の絵を見ることは、いったい、何を見いていたのを知る手がかりになる。
 お江戸日本橋で個展を開催。

2月8日(火)~14日(月)
三越日本橋本店 美術サロン

 ああ、魔都東京をぶらぶら歩きながら、戸田勝久展に辿り着けたなら。でも、今回は東京まで行けず残念!

「空暮らし」

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